注文住宅にかかる費用には「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」の3つが存在します。今回はこの中から「諸費用」について説明しましょう。諸費用というのは建物や外構など住宅の建築費とは別にかかるお金のことです。注文住宅の本体工事費と付帯工事費を合わせた金額のことを建築工事費といい、諸費用はその5%から7%ほど必要と言われています。
主な内訳としては、土地や不動産の所有権を得るための登録手数料、住宅ローンに必要な住宅ローン保証料、仲介業者を通した場合に必要となる仲介手数料、住宅が建築基準に違反していないかチェックしてもらう物件検査手数料、引っ越しに際して必要な家具や家電などを購入する費用、住宅が完成するまで住む借り住いの費用など。注文住宅を立てる時には予想以上に様々な費用がかかるもので、これらをひっくるめて諸費用としています。これに加えて、家を建てる時の高齢である地鎮祭や、大工さんへの差し入れなどもここに含みます。この諸費用には、ハウスメーカーの見積もりに乗っているものもあればそうでないものもあります。見積書の金額さえ用意していたらいい、と思っているとあとから思わぬ出費が発生することもあるので、費用には少し余裕をもっているのがいいかと思います。
また、工事で迷惑をかけてしまう近隣の住民へのご挨拶に必要な粗品なども諸費用となりますね。決して個々の金額は大きくないものの、それなりの量となるので忘れていると痛い目をみるかもしれません。先ほど言ったように建築費用の5から7%かかるので、本体工事費と付帯工事費が合わせて3000万円だった場合は150万円程度はかかるということ。しかもプラン変更や各種トラブルがあった場合を想定して10%程度用意しておくのが望ましいとされているので、理想は300万円の用意です。あくまでも目安ではありますが、結構な金額となることは覚えておいてください。
ちなみに、広告などに載っている注文住宅の金額には、当然ながら諸費用は含まれていません。これは住宅とは別の部分にかかるお金のことですからね。仕方ないと言えば仕方ないでしょう。さらに広告には付帯費用も含まれないことがあるので、広告を見て安いからと言って油断してはいけません。実際に見積もりをしてもらったら、想定外の金額を提示されることもあるのです。注文住宅の購入を検討する際は、本体工事費だけでなく、きちんと総費用の確認を行いましょう。
インターネット上には注文建築に必要な費用をまとめているサイトがたくさんあるので、参考にされてもいいかと思います。